奥州街道の起点、江戸日本橋から数えて64 番目の宿場町だった槻木の町並みを散策するコースです。近世初期までの町家の特徴である「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が狭く奥に長い敷地が随所に見られます。また歴史のある建物も残っていて、かつての宿場町の様子に思いをはせて歩くことができます。阿武隈川に足を延ばすと亘理町小山地区との水運も含めての町の様子を感じることができるでしょう。

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① 槻木駅駐車場トイレ
JR 東北本線の駅で阿武隈急行の始発駅でもあります。駅前や駅舎2 階には地元入間田出身で仙台城跡の伊達政宗騎馬像を作成した彫刻家「小こむろ とおる室達」作の彫刻が展示されています。正面にはメタセコイアの大樹があります。

② 逢隈旅館ビュースポット
槻木に現在残る唯一の宿場町時代の茶屋で、往時は大茶屋と呼ばれ、明治9 年・14 年の2 回にわたる明治天皇の「奥羽地方御巡幸」の際に明治天皇が休憩した場所です。現在は改装して旅館となっています。

③ 稲荷山用水 蓋掛けの道ビュースポット
白石川から取水し名取市まで流れる農業用水路です。駅周辺から東にかけての水路は蓋で覆われ歩道になっていて、植え込みも整備された味のある面白い道となっています。

④ 衣関山 東禅寺寺
開山より400 年の歴史があります。高台にある観音堂や原田甲斐母供養碑など見所が多いお寺です。付近を通る古い街道には衣の関があったと伝えられています。

⑤ 八幡神社神社
前九年の役東征の時に源義家(八幡太郎)が氏神を勧請して白幡を寄進し祈ったと伝えられています。中世にはこの場所に館(小城)が置かれていました。

⑥ 竹原神社神社
連続する赤鳥居や水神の像が印象的な神社です。また春には参道の桜並木の風景が美しく写真家も多数訪れます。社殿の左側から先へと苔むした石畳を進むと、奥にも稲荷神社があります。

⑦ 山崎製パン 仙台工場東北各地へパンを出荷する山崎製パンの拠点工場です。ダクトやパイプが張り巡らされた工場が住宅街の中にそびえる面白い工業景観を形作っています。時間によっては周囲にパンを焼く美味しい香りが漂う道です。

⑦ 槻木生涯学習センタートイレ
ホールや図書館もある地域の生涯学習拠点施設です。建物の前に展示されている輪切りにされた大木は、槻木の地名の由来となった巨大なケヤキ(槻木)です。(休館日:月曜)

⑨ 久須志神社神社
元は薬師堂で「濡れ薬師」とも呼ばれ雨乞いなどに霊験があったと伝えられています。廃仏毀釈の際に久須志神社となりましたが、今も社殿の扁額に薬師堂の文字を見ることができます。

⑩ 槻木大橋全長777.77mで平成7 年7月7日に開通しました。歩道には阿武隈川を詠んだ歌碑が埋め込まれています。橋から四方を見渡すと、三方を山に囲まれ阿武隈川下流の亘理に向けて開ける柴田町の地勢を見ることができます。

【参考資料】